私はやったことがないんですが、ファミリーレストランのドリンクバーで様々な飲み物を混ぜまくってどうにもならないものを作り出してしまう子供は世の中に一定数いるようです。
どうしてこんなことをするかというと、人間が生まれながらに持つ好奇心が原因なんじゃないかと私は思います。
これとこれを混ぜたらどうなるか試してみようという好奇心は、人類が文明を発達させる上で幾度も行われてきたことだと思います。
なんとなく思いついたからやってみるというのは悪くないことですし、重要なのですが、それ以上に重要なのは、実験する前に結果を予想すること、つまり考察です。
みそしるにコーラを混ぜたらくそマズいものができそうということは一寸考えればわかることでしょう。結果を考えずに実験を先にやると、事故を起こすことになります。
無知は免罪符にできません。これとこれをこうしたらどうなるか、という実験に対する考察を行い、
起こりうる結果に対する対処をできるように準備をして、最悪の結果について考えておかなければなりません。
事故によっては怪我では済まず、後遺症をのこしたり、死亡してしまうことがあります。こういうのは取り返しがつきません。
先人は多くの失敗を記録し、回避する方法を考えていますから、我々も同じ失敗を回避することができます。
なので、知識のある人に実験内容を相談したり、安全に関する指導書などを参照して、十分な準備を行う必要があります。
対策を取れないうちは、実験を行わないでください。
実験を何度も繰り返し、慣れてきたからといってそれまで行ってきた安全措置を取らないでいると、事故を起こします。
以下の事故は実際に私が起こしたもので、すごく恥ずかしいものなのですが、
考察と準備を怠るとどうなるかを示すために書いておきます。
- エタノールを入れたビーカーをアルコールランプで加熱して引火した
- ガラス管に銅触媒を入れてメタノール蒸気を通じ、それをアルコールランプで加熱したままそばを離れて火災を起こした
- ガラス管に木片を封じて加熱して爆発をおこし、飛び散ったガラス片で負傷した
特に最後の事故はおそろしく、顔じゅうに加熱されたガラス片を浴びて血だらけになり、メガネにはヒビが入りました。
ガラス片は皮膚の奥の方まで突き刺さってしまったので、顔にはまだ傷跡が残っていて、おそらく消えることはないでしょう。
事故を起こしたら、怖かっただの痛かっただのと言う感想を言ってるだけではいけません。
我々は失敗から学びを得て、どのようにしていたら事故を回避できたかを考え、周囲と共有し、同じことを繰り返さないようにする義務があります。